夫の教えるA~Z
「はぁぁぁぁぁ~~…」
「ふぅぅぅぅぅ~~…」
「あのー、松田…君?
何故あなたは、度々うちの前でウロウロしているの?」
夕方、買い物を終えてマンションに帰った私は、またもや玄関先で松田君に出くわした。
以前(※wの章だよ)、同じように家の前でウロウロしていた彼を家に上げてやった日には、その夜アキトさんにキビしくお仕置きされてしまったので、今回は少し警戒している…
と、
「あ!お、奥さ~~ん」
彼は、こちらを見るなり目を潤ませて、見えない尻尾をパタパタ振るようにして、駆け寄ってきた。
「聞いてくださいっ。
あの、ボク実は、今とっても困ってまして!あの僕、"今日はオマエ、もう仕事になんないから、帰って休め"って、課の先輩から言われてしまって!
それで、こんな時間にここにいるわけなんですがっ。
それというのもこないだ…」
「あ、う、うん。分かったから分かったから。ちょっと落ち着こうか、うん」
よほどテンパッているのだろうか、それとも地なのか。
大声で、矢継ぎ早に話しをしようとする彼を私は懸命に宥めた。
が、彼は大きな目をますます潤ませて、
「僕、僕……う、ウワーーーーンッッ」
とうとう思いっきり泣き出す始末。
「え、あのちょっと、松田くん大丈夫?
え?なんで、え?」
ふと見れば、通りゆく人が、こちらをチラチラと見ている。
近所の目も気になるところだが、しかし…
あの夜のアキトさんの鬼畜な諸行と、今の状況を天秤にかけること十数秒、私はとうとう決断した。
「ま、松田くん落ち着いて。君の話を聞くからさ、取り敢えず中に入ろっか」
「…は、ハイ…グスッ…」
火中の栗を、拾ってしまった瞬間だった。
「ふぅぅぅぅぅ~~…」
「あのー、松田…君?
何故あなたは、度々うちの前でウロウロしているの?」
夕方、買い物を終えてマンションに帰った私は、またもや玄関先で松田君に出くわした。
以前(※wの章だよ)、同じように家の前でウロウロしていた彼を家に上げてやった日には、その夜アキトさんにキビしくお仕置きされてしまったので、今回は少し警戒している…
と、
「あ!お、奥さ~~ん」
彼は、こちらを見るなり目を潤ませて、見えない尻尾をパタパタ振るようにして、駆け寄ってきた。
「聞いてくださいっ。
あの、ボク実は、今とっても困ってまして!あの僕、"今日はオマエ、もう仕事になんないから、帰って休め"って、課の先輩から言われてしまって!
それで、こんな時間にここにいるわけなんですがっ。
それというのもこないだ…」
「あ、う、うん。分かったから分かったから。ちょっと落ち着こうか、うん」
よほどテンパッているのだろうか、それとも地なのか。
大声で、矢継ぎ早に話しをしようとする彼を私は懸命に宥めた。
が、彼は大きな目をますます潤ませて、
「僕、僕……う、ウワーーーーンッッ」
とうとう思いっきり泣き出す始末。
「え、あのちょっと、松田くん大丈夫?
え?なんで、え?」
ふと見れば、通りゆく人が、こちらをチラチラと見ている。
近所の目も気になるところだが、しかし…
あの夜のアキトさんの鬼畜な諸行と、今の状況を天秤にかけること十数秒、私はとうとう決断した。
「ま、松田くん落ち着いて。君の話を聞くからさ、取り敢えず中に入ろっか」
「…は、ハイ…グスッ…」
火中の栗を、拾ってしまった瞬間だった。