夢の続きは隣の部屋で…

ただゴミを捨てるだけで良いと思っていたので、
マンションのカギはおろか、ケータイもなにも持ってきていない。

「やばいー!おうち帰れない…オートロックのばかぁ!!」

マンションのセキュリティの高さは安心である一方、住人すらそのセキュリティにはまってしまう恐ろしさがある。


「…誰か出てこないかな、、というか東京でこの恰好は恥ずかしいんじゃない!?どーしよう!!」

完全な部屋着、起きてから一度もとかしていない髪の毛、当然メイクも何もしていない。まぁ、化粧に関しては今までもほとんどしたことなかったからこの際はどうでもいい。

とりあえずマンションのオートロック前で誰か来るのを待つしかない!と、乃里花は自動ドアの前で待つことにした。

「そういえば、今朝うちの前で会った女の子、私が通う高校の制服着てたな。こっちだと、みんな彼氏がいて、お泊りとか当たり前なのかな。すごいなぁ……ほんと、私なんかが東京に来て良かったのかなぁ。。東京に来ればたっくんに会えると思ったけど、、こんなんじゃ…」

昨日両親が帰ってから良いことが一つもない。

隣の住人には怒鳴られ、気が付いたら朝になってチャイムで起こされる。
気合入れてゴミ捨てに来たら今度は部屋に帰れない。。

「やっぱり私に東京はまだ早すぎかな…」

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