夢の続きは隣の部屋で…

それからしばらく、乃里花と颯太はテレビのワイドショーで取り上げられた内容についてや、お互いのどうでも良いことで盛り上がった。

「そうなんだよ、最近すげーハマってて!」

「えー、いいね!私もやってみようかなぁ」

「まじ?!そしたら俺めっちゃ教えるし」

お互いが思った以上に話のペースが合う。乃里花は颯太の言葉ひとつひとつにクスクスと笑いながら、答える。



初めて話す人なのに、こんなに楽しいって思えるの、久しぶりだな。



そうだ、きっと、幼稚園で初めてたっくんと話したとき以来だ…



「でさ、そんとき俺さ…」

「へぇ…そう、なんだ!颯太くんすごいね!!」

乃里花は颯太とのやり取りの中で、拓登との過去を思い出す。


初めて話をしたのは乃里花が3歳の年少クラス、確か大雨と強風で乃里花のお気に入りだった傘が壊れてしまい、大泣きしてしまったときだ。


そのたっくんはすぐそばにいるのに、今はすごく遠くに感じる。颯太との話が盛り上がれば盛り上がるほど、乃里花の心は切なさで溢れていった。
< 44 / 101 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop