夢の続きは隣の部屋で…
それからしばらく、乃里花と颯太はテレビのワイドショーで取り上げられた内容についてや、お互いのどうでも良いことで盛り上がった。
「そうなんだよ、最近すげーハマってて!」
「えー、いいね!私もやってみようかなぁ」
「まじ?!そしたら俺めっちゃ教えるし」
お互いが思った以上に話のペースが合う。乃里花は颯太の言葉ひとつひとつにクスクスと笑いながら、答える。
初めて話す人なのに、こんなに楽しいって思えるの、久しぶりだな。
そうだ、きっと、幼稚園で初めてたっくんと話したとき以来だ…
「でさ、そんとき俺さ…」
「へぇ…そう、なんだ!颯太くんすごいね!!」
乃里花は颯太とのやり取りの中で、拓登との過去を思い出す。
初めて話をしたのは乃里花が3歳の年少クラス、確か大雨と強風で乃里花のお気に入りだった傘が壊れてしまい、大泣きしてしまったときだ。
そのたっくんはすぐそばにいるのに、今はすごく遠くに感じる。颯太との話が盛り上がれば盛り上がるほど、乃里花の心は切なさで溢れていった。