ほんとは優しい私のオオカミ ②




春に会えたんだ。




ふたたび、じーんとする。




春の去っていった方を見つめていると、こつんと翔につつかれた。




翔「よかったな」




瑠奈「うん」



翔「でも、あんま抱き着いたりするのはやめろよ」




ふふっ。




じつは翔って結構根に持つタイプだな~




ニヤけていると




翔「笑うな」



少し照れながらむっとしていた。



それを見てさらにふふっと笑ってしまう。



私たちも屋上から降りる、校舎の中ではまだ文化祭準備が行われている。




瑠奈「あっ!看板!忘れてた!じゃあね、また後で」



翔「瑠奈」



瑠奈「なに...っ!?」



ちゅっ




翔「おかえし。また後でな」




唇にキスされた後、頭を撫でられ翔は階段を降りていった。




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