無糖バニラ
「水分足りてる?飲み物なにか持ってこようか?」


ママ、お願いだから早く行って。

あなたの娘が、酸欠でどうにかなりそうです。


「すいません、大丈夫です」


翼は、あくまでも冷静に受け答えをする。

表情は見えないけど、どうせいつもみたいに涼しい顔をしてるんだ。

あたしと違って。


「そう。おばさん、隣の家にいるから、何かあったら電話してね。すぐ来るから」

「ありがとうございます」


やっといなくなる。

そう思って安心した時。


ぐぅー。


あたしのお腹が、空気を読まない音を立てた。
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