無糖バニラ


「えー、幼なじみかぁ。しかもこんな思いっきり隣の家とか、漫画かよ」


事情を聞いた小嶋くんは、うんうんと頷きながら、先ほどよりももっとじっくりあたしたちを眺めた。


「なんだよ、翼、俺全然知んなかったんだけど」

「言ってねーもん」


そんな、悪びれもなく、しれっと……。

どうでもいいことだからなんだろうな。

あたしと幼なじみだなんて。


「お前、何でケーキ屋なんか来た?」

「なんか、って、自分の家だろ。母ちゃんのおつかいだよ。人にやるお菓子買ってこいってさ。そっかー、翼がケーキ屋か」

「俺じゃなくて、親」

「そここだわるな」
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