無糖バニラ
「……内海ってさ、実は翼のこと名前で呼んでたんだな」
小嶋くんが、物珍しそうにあたしを見る。
確かに、学校で話しかけない女が親しげに名前を呼ぶ姿はおかしく映るのかも。
「うん……昔から隣にいたし」
「翼も?」
「俺は呼ばない」
あっさりと冷たいことを言われて、あたしはムッと唇をとがらせた。
去年までは呼んでたじゃん。
ばか。
「おい、小嶋、他の奴には言うなよ。俺とこいつの家が近いとか、うちがケーキ屋だとか」
「なんで」
「めんどくさいことになるから」
あたしと幼なじみでめんどくさいとか、何それ。
どれだけ嫌うの……。
小嶋くんが、物珍しそうにあたしを見る。
確かに、学校で話しかけない女が親しげに名前を呼ぶ姿はおかしく映るのかも。
「うん……昔から隣にいたし」
「翼も?」
「俺は呼ばない」
あっさりと冷たいことを言われて、あたしはムッと唇をとがらせた。
去年までは呼んでたじゃん。
ばか。
「おい、小嶋、他の奴には言うなよ。俺とこいつの家が近いとか、うちがケーキ屋だとか」
「なんで」
「めんどくさいことになるから」
あたしと幼なじみでめんどくさいとか、何それ。
どれだけ嫌うの……。