無糖バニラ
「は?なに、付き合ってなかったとか……。意味分かんないんだけど!」

「小嶋くんが言ったんでしょ、このはの彼氏だって!」


小嶋くんのひと言だけでは納得は出来なかったらしく、女子は集団になって噛み付いてくる。


「だから、お前らみたいのがいるからじゃん。内海と翼が付き合ってるって言ったって、どうせ叩くし邪魔する気なんだろ?
好き合ってんのに、そんなんかわいそうだから、内海が目の敵にされないように、とりあえず俺と付き合ってるってことにしてただけ」


小嶋くん、どうして……。


「そ、そんなこと……!」

「したじゃん。こないだ、皆の前で殴ってなかったっけ?」

「っ……!わ、私じゃないし……」

「似たようなもんだろ」


それでも応戦してくる女子に、小嶋くんは冷静に畳み掛ける。
< 412 / 461 >

この作品をシェア

pagetop