孤独少女~Kiss Me~
「愛李。俺に話せん話してたんか」
「……翔希が言うの、おかしくない?」
「あ?」
別に、全く話せないわけではない。
だけど、すぐに昔の話を隠そうとする翔希に言われたくない。
わかってる。
翔希は私が美雨さんの事を知ってるという事実を知らないんだから仕方ないって。
わかってるのに、イラッとしてしまった。
「……片付けるから、お風呂入ってえーよ。呑み続けるなら、そのままでえーけど」
私は頭を冷やそうと、お皿をシンクへと持って行く。
「……っ……」
洗剤を垂らしたスポンジを泡立ててると、涙が溢れて来る。
何でこんな事で喧嘩しなきゃいけないのか。
こんなでは、翔希にまで捨てられてしまいそう。
過去に妬かないなんて嘘。
結局、私は美雨さんにヤキモチ妬いてる。
「愛李」
「私も……翔希の一番がえー……」
キッチンへとやって来た翔希に、後ろから抱き締められた。
触れ合う頬。
涙を隠すように顔をずらす。
「俺の話がそんなに訊きたいんか?」
「……美雨さんの、話が知りたい……」
珍しく優しい声に、素直に答えた。
「……翔希が言うの、おかしくない?」
「あ?」
別に、全く話せないわけではない。
だけど、すぐに昔の話を隠そうとする翔希に言われたくない。
わかってる。
翔希は私が美雨さんの事を知ってるという事実を知らないんだから仕方ないって。
わかってるのに、イラッとしてしまった。
「……片付けるから、お風呂入ってえーよ。呑み続けるなら、そのままでえーけど」
私は頭を冷やそうと、お皿をシンクへと持って行く。
「……っ……」
洗剤を垂らしたスポンジを泡立ててると、涙が溢れて来る。
何でこんな事で喧嘩しなきゃいけないのか。
こんなでは、翔希にまで捨てられてしまいそう。
過去に妬かないなんて嘘。
結局、私は美雨さんにヤキモチ妬いてる。
「愛李」
「私も……翔希の一番がえー……」
キッチンへとやって来た翔希に、後ろから抱き締められた。
触れ合う頬。
涙を隠すように顔をずらす。
「俺の話がそんなに訊きたいんか?」
「……美雨さんの、話が知りたい……」
珍しく優しい声に、素直に答えた。