プリズム!
(…ヤバイ。これ…成蘭だ…)
焦った夏樹は、
「何か混んでるからこっち行こ…」
と、さり気なく愛美の手を引くと、集団が入って来るドアから少し離れた位置へと移動した。
急に場所を移動したことに愛美は特に不自然さを感じてはいなかったようだが、ドッと入って来た成蘭の集団へと何気なく視線を向けていた。
「あれ…成蘭の男の子達だね」
気になるのか、愛美が小さな声で話しを振って来た。
「う…うん、そうみたいだね」
その集団には背を向けながらも相槌を打つ。
「成桜と成蘭って姉妹校なんだよー。知ってた?」
「うん。それらしい話は聞いた、けど…」
(実際、理事長にも会ってるし…。とは、流石に言えない…)
夏樹が成桜に転入出来たのは、成蘭と姉妹校だったからなのだ。
夏樹は『冬樹』として成蘭に在学中に、本物の兄が生存していることが明らかになり、既に死亡届が受理されていた『夏樹』に戻ることが出来た。
だが、戻れたのは良いものの、当然のことだが夏樹には八年前からの学歴等が何もない状態で。
男子生徒だった者が、実は女子でした…という、あまりにも特殊なケースから学校側もどう対処したら良いのか判らないでいる所に、ある人物が間に立って交渉をしてくれたのだ。
その『ある人物』というのが、国を動かすほどの実力者とも言われている凄い人で、実は兄を救った命の恩人であり、現在の兄の保護者でもあったりするのだが。
焦った夏樹は、
「何か混んでるからこっち行こ…」
と、さり気なく愛美の手を引くと、集団が入って来るドアから少し離れた位置へと移動した。
急に場所を移動したことに愛美は特に不自然さを感じてはいなかったようだが、ドッと入って来た成蘭の集団へと何気なく視線を向けていた。
「あれ…成蘭の男の子達だね」
気になるのか、愛美が小さな声で話しを振って来た。
「う…うん、そうみたいだね」
その集団には背を向けながらも相槌を打つ。
「成桜と成蘭って姉妹校なんだよー。知ってた?」
「うん。それらしい話は聞いた、けど…」
(実際、理事長にも会ってるし…。とは、流石に言えない…)
夏樹が成桜に転入出来たのは、成蘭と姉妹校だったからなのだ。
夏樹は『冬樹』として成蘭に在学中に、本物の兄が生存していることが明らかになり、既に死亡届が受理されていた『夏樹』に戻ることが出来た。
だが、戻れたのは良いものの、当然のことだが夏樹には八年前からの学歴等が何もない状態で。
男子生徒だった者が、実は女子でした…という、あまりにも特殊なケースから学校側もどう対処したら良いのか判らないでいる所に、ある人物が間に立って交渉をしてくれたのだ。
その『ある人物』というのが、国を動かすほどの実力者とも言われている凄い人で、実は兄を救った命の恩人であり、現在の兄の保護者でもあったりするのだが。