プリズム!
(『マジで?』くらいは女子でも普通に言うか…?)
そんなことを考えながらも、今の話は聞き捨てならないと思った。
(成蘭と合同でイベントだなんて…知ってる奴等に会う機会があるかも知れないってことじゃないか…)
夏樹は、一瞬目の前が真っ暗になった。
「うん。聞いた話によるとね、毎年このイベントで成桜と成蘭のカップルが沢山出来るんだって。両校の素敵な出会いの場になってるらしいの」
そう話す愛美は瞳をキラキラさせて、うっとりしている。
「そ…それは、楽しみ、…かな?」
「楽しみだよー♪」
反応を窺うような夏樹の言葉に嬉しそうに即答している愛美を見て、可愛いなと思う。
(…女の子って、本当にこういう話題でキラキラ出来るんだな…)
無邪気な愛美の姿は微笑ましくて、夏樹はつられるように笑みを浮かべた。
自分は、なかなかそんな風にはなれそうもないな…と思いながらも。
(でも、合同イベントなら…。雅耶にも会えたりするのかな…?)
一緒に学校生活を楽しんでいた時の雅耶の笑顔を思い出して、夏樹は少し切なくなった。
愛美は、さり気なく成蘭の生徒達の方をずっと眺めていたが、声を落としてそっと耳打ちしてきた。
「実は、私ね…。成蘭の男の子で会いたい人がいるんだ…」
「会いたい人…?」
「うん。前に学校の帰りにね、貧血で倒れそうになったことがあったの。その時に、咄嗟に受け止めて助けてくれた人がいて…。その人が、成蘭の男の子だったんだ」
「へぇ…そんな人が…」
そんなことを考えながらも、今の話は聞き捨てならないと思った。
(成蘭と合同でイベントだなんて…知ってる奴等に会う機会があるかも知れないってことじゃないか…)
夏樹は、一瞬目の前が真っ暗になった。
「うん。聞いた話によるとね、毎年このイベントで成桜と成蘭のカップルが沢山出来るんだって。両校の素敵な出会いの場になってるらしいの」
そう話す愛美は瞳をキラキラさせて、うっとりしている。
「そ…それは、楽しみ、…かな?」
「楽しみだよー♪」
反応を窺うような夏樹の言葉に嬉しそうに即答している愛美を見て、可愛いなと思う。
(…女の子って、本当にこういう話題でキラキラ出来るんだな…)
無邪気な愛美の姿は微笑ましくて、夏樹はつられるように笑みを浮かべた。
自分は、なかなかそんな風にはなれそうもないな…と思いながらも。
(でも、合同イベントなら…。雅耶にも会えたりするのかな…?)
一緒に学校生活を楽しんでいた時の雅耶の笑顔を思い出して、夏樹は少し切なくなった。
愛美は、さり気なく成蘭の生徒達の方をずっと眺めていたが、声を落としてそっと耳打ちしてきた。
「実は、私ね…。成蘭の男の子で会いたい人がいるんだ…」
「会いたい人…?」
「うん。前に学校の帰りにね、貧血で倒れそうになったことがあったの。その時に、咄嗟に受け止めて助けてくれた人がいて…。その人が、成蘭の男の子だったんだ」
「へぇ…そんな人が…」