冷徹社長が溺愛キス!?
「だから、行くところがないなら泊めてやるって言ってんだよ」
社長は、ほんの少しだけ声のトーンを上げて言い放った。
……泊まるって、社長の部屋に……?
「いえいえいえいえいえ」
何度“いえ”を繰り返しただろう。
驚きが遅れてやってくる。
社長の部屋に泊めてもらうだなんて滅相もない。
「ホテルに泊まるのも、俺の部屋に泊まるのも同じようなものだ」
どっちも同じ……?
ううん、それはちょっと違うんじゃ……ないかな。
両方の画が頭の中にボワワーンと浮かんでくる。
うん、明らかに違う。
ちょっとじゃない。全然違う。
「私なら大丈夫ですから」
「そうと決まれば、早く乗れ」
社長が私の腕をグイと引っ張る。
それが思いのほか強い力だったものだから、足がふらついて社長の胸にトンと肩先がぶつかった。
それだけで胸板の逞しさを感じて、訳もなく顔が熱くなる。