冷徹社長が溺愛キス!?

「あの、違うんです。ホテルに泊まるから大丈夫ですっていう“大丈夫”です」


煩わしい私の言い方が、社長を勘違いさせてしまったようだ。


「いいからゴチャゴチャ言わずに乗れ。人の好意はありがたく受けるものだ」

「で、でもっ……」


半ば強引に再びタクシーの後部座席に押し込まれてしまった。
私のあとから社長が乗り込む。


「ちょうど確かめたいこともある」

「……確かめたい……こと……?」


聞き返した私を無視して運転手に行き先を告げると、社長はどっしりと構えるようにシートに座った。

走り出してしまえば、降りることは叶わない。
社長の部屋に泊めてもらうほかに、私の選択肢は綺麗さっぱり消え去ったのだった。



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