冷徹社長が溺愛キス!?

「でも、私以外の人が拾ったらどうするつもりだったんですか?」

「あそこは奈知の部屋以外は空き部屋だって沢木が言ってたぞ」

「それはそうなんですが……」

「で、意味、分かったのか?」


バラ越しに社長が見つめる。
百八本のバラの花。
それは……。


「でも、分からないんです。私と結婚したいと思ったのは、キスの相性が良いだけで……。それはつまり……好きなわけじゃ……なかったですよね?」


問い掛けづらいことだけに、途切れ途切れに訊ねる。


「だから、そこからして間違えてんだよ。誰がいつ“好きじゃない”と言った?」


私の目の奥を社長が探る。


「それは……」


確かに直接そう言われてはいないけれど……。


「キスの相性は、気持ちがあって成り立つものだ。好きでもないのに、そんなことができるか。俺を野獣かなんかと一緒にすんな」

< 266 / 272 >

この作品をシェア

pagetop