そろそろ、恋始めませんか?~優しい元カレと社内恋愛~
「ここにセッティングするの?」
私は、パソコンンの箱を置いたままにして、一向にどこかに持っていこうとしない紗和に話しかけた。
「そうよ」紗和がしらばっくれて答える。
紗和は、パソコンだけてはなく、書類の入ったファイルやら、事務用品などの支給品も机に置いてる。一時的に空いてる机に置いた訳じゃないらしい。
「誰が来るの?」緊張が走る。朝、探りを入れてきたのは、このせいだな。誰か来るんだ。
まさか、長谷川さん?戻ってこないかな。
「えっとね…今、他の部署の挨拶回りしてるから、もうすぐ会えるって」
紗和は、急に歯切れが悪くなり、フロアの中をキョロキョロ見ながら話す。
「だから…誰がくるのって聞いてるの!」
長谷川さん、転勤取りやめたのかな。
「あっ、亜湖先輩、来ましたよ」
それまで黙って仕事をしてた由奈ちゃんが、嬉しそうに叫んだ。
「来た?どこ?」
姿が見える前に、肩に大きな手がかかった。
うへっ!!誰よ。気安く触るの。
期待に燃えてた、私の希望は萎んで動かなくなった。