そろそろ、恋始めませんか?~優しい元カレと社内恋愛~
「ん?長井が本当にそういったの?」

「もちろん」

「いや……ないでしょ、それは」

「本当だって長井とは、ちゃんと別れたよ。今日ちゃんとそう言って来たし」


「ええっ?どういうこと?」


口に出してみると、言ってることが現実なんだってはっきりしてくる。


彼がいなくなるって聞いた時も、どうしてこんなに泣けるんだっていうくらい泣いたけれど、3年経っても、こんなにぼろぼろ泣けるもんだとは、知らなかった。


「泣かないでよ。そんなに悲しいなら、なんで別れるのよ」


「だって、『俺と結婚したいってことだよね?俺そこまで考えてない』って、そういったのよ。そんな奴と付き合えるわけないじゃないの」


「だって、それ何年前よ」


「たった、3年しかたってない」


「うわあ、それ、一生祟ってやるって勢いじゃん。恐~い。あんた見てるとさあ、めんどくさい相手と付き合うより、相手がいないって騒いでる方が気楽でいいわ」


「面倒で悪かったわね」


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