そろそろ、恋始めませんか?~優しい元カレと社内恋愛~

一通り泣いたら、すっきりした。
意外に思ってたこと全部話したら、すっきりするものだ。
私は、紗和に質問した。


「それでなんだけど、ちょっと紗和に聞こうと思ってたんだ」


「何よ」


「えっと、長谷川課長っていつ帰ってくるの?海外事業部って、海外勤務3年くらいだっけ?」


「何言ってるの?意味わかんない」
紗和は、本当に私の言いたいことが分からないって顔してる。


「ええっ?どうして意味が分かんないのよ」

紗和が首をひねっていう。
「だって、長谷川課長ってしばらく出張してないよ」


「出張?するはずないでしょ、今シンガポールにいるもの」


紗和の目が大きくなる。
「何言ってるの?それって、3月のことでしょ?」


「うん」


「そんなの、とっくに帰ってきてるじゃん。4月からは、海外事業部で働いてるよ」


私は、紗和の勘違いを正そうと躍起になる。
「だ、か、ら、シンガポールにある、海外事業部でしょ?」


「バーカ、長谷川課長は、本社の海外事業部で資材調達担当だから、あんたの一階下、7階にいるよ」



「ええええええっ?そんな……うそだ」


「組織表みせてやろうか?」


「どうしよう」


「何やらかしたのか、話してからだね」

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