健康診断の甘い罠

「そんな千紗、一人にできないし。今日、千紗の家泊まる。俺の家でもいいんだけど、着替えないもんね」


和弥くんの言葉に驚いて私は目を見開いて思わず姿勢を正す。


と、泊まるって、和弥くんが私の家にってことだよね。


「え、だ、大丈夫だよ」


思わずそう言うけど、和弥くんはちょっと呆れた顔で私の手に触れる。


「手冷たいし、まだ震えてるくせに。何言ってんの。心配しなくても、何もしないよ」


そう言われると何も言い返せない。


それに、和弥くんが一緒にいてくれると言ってくれて嬉しいと思ってるのも事実だ。


そう思ってると、和弥くんの家に着いたみたいで車が止まる。


シートベルトを外した和弥くんが、私の事を見て微笑む。


「待ってる?一緒に行く?」


和弥くんにそう聞かれて一瞬迷うけど、待ってると答える。そう答えた私の頭を和弥くんが撫でる。


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