健康診断の甘い罠
それから、ハンドルに頭を乗せて真顔になって私のことをじっと見てくる。
「本当にいいの?」
なんか、すごい半信半疑な顔で見られてる。言い出したのは結城さんなのにな。
「結城さんがやめたいなら、いいですけど」
そう言うと慌てたように結城さんが身体を起こす。
「いや、やめたいわけないじゃん。俺が言いだしたのに。でも、まあ……最初から普通のお付き合いってわけにはいかないけど、俺はとりあえず千紗ちゃんが嫌なことはしない。絶対。俺、割と意志強いから、信用してていいよ」
うん、結城さんは何となくだけど決めたら絶対にそれを守りそうだ。
私、なぜだかこの人のことを結構信用している。
「千紗ちゃんからは、これは言っときたいってことある?」
結城さんにそう聞かれて私は首を横に振る。
「いえ、それで十分です」
そう言うと結城さんはニコッと笑う。