健康診断の甘い罠

「じゃ、今日から俺の彼女(仮)だね。彼女っぽく千紗って呼んでもいい?」


「いいですよ」


頷く私に結城さんはニコニコと笑う。なんか嬉しそうな気がする。


「じゃあ俺のことも名前で呼んで。あと敬語もなしね」


「和弥さん?」


そう呼ぶとうーんと結城さんが苦笑いして首を捻る。


「もうちょっと彼女っぽく呼んでほしいな」


彼女っぽくって、呼び捨ては絶対にできないし、そしたら……。


「じゃあ、和弥、くん」


うわ、でもこれもやっぱり恥ずかしいかもしれない。


「いいね、彼女っぽい」


結城さん……和弥くんは嬉しそうだけど、やっぱり照れる。


「千紗って、若いよね?何歳?」


あ、そっか。結城さんも私の事、名前とかしか知らないんだよね。


< 46 / 278 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop