恋色シンフォニー 〜第2楽章〜
第四変奏。
高く、細かい音でうねうねする旋律が滑らかに紡がれる。
ハイポジションでのなまめかしい指の動きに、どきりとする。


以前、圭太郎の兄弟子かつ先生でもある設楽さんのパガニーニを音だけで聴かせてもらったことがある。
退廃的な大人の音楽だと思った。

圭太郎のは、もっと若くて真っ直ぐな情熱を感じる。

しかもビジュアル的にも肉感的な色気を醸し出していて。

それらは容赦なく、私の官能を刺激してくる。

また、この感覚に襲われるとは思わなかった。

……彼に、抱かれてるみたい。

抵抗しても無駄なことは学習したので、翻弄されることを覚悟するしかない。


第五変奏。
低い音と、高い音を行ったり来たりして、激しい感情を叫んでるよう。
細かい移弦もあるので、右腕の運動量半端ない。


第六変奏。
二重の細かい音がレガートで続いていく。2人で弾いてるみたいな重厚さ。
重音の正確な音程と、はっきりした音の変わり目。すごい。


第七変奏。
十六分音符の三連符が印象的。高い音と低い音を軽やかに行き来する。
低い音へと向かうフレーズが重みを持って、ずんずんお腹に響いてくる。
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