御曹司は身代わり秘書を溺愛しています

「期間限定ですが、彼女には今僕の秘書として働いて貰っています。細やかな気遣いで僕もとても助かっています。それに、彼女の住むアパートが火事になってしまって、今僕の部屋で暮らしてもらっています。……単刀直入に申し上げると、僕と理咲さんは今恋愛関係にあります。僕は彼女を心から愛しているし、彼女もまたそうだと信じています」


突然の大胆発言に祖母と母は大きく目を見開いたまま固まっている。

それに対して、父は全く動ぜず真剣な視線を怜人さまに向けた。


「理咲には僕の勝手な思い込みで、康弘君のことでつらい目に合わせてしまった。君とのことがどう言ういきさつでのことかは分からないけれど、もうこれ以上娘を僕の研究に巻き込みたくない」


「今回の業務提携と理咲さんのことは全く別の問題です。僕にとって彼女はかけがえのない人です。例えなにを失っても、彼女だけは失いたくないほどに」


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