あなたの願いを叶えましょう
「本気で異動する気?」

「もう決めた事だからいいんだ」

そう言って黒澤波瑠は唇の端をあげてみせる。

こっちが悲しくなるほどぎこちない。

作り笑顔はもっと上手なはずなのに、無理してるのがバレバレ

「本当にそれでいいのかなぁ。課長と梁川さんを交えてどっちが異動するか話し合って決めてもいいんじゃない?」

余計なお世話だって解ってる。

だけど言わずにはいられない。

黒澤波瑠が一方的に決めて異動するなんて納得がいかないのだ。

「でも今の仕事が好きだっていってたじゃない。それこそ私のくだらない脅迫のも応じるくらい……」

「富樫」

私の拙い説得は不機嫌な声で遮られた。

黒澤波瑠はスッと目を細める

なんか面倒臭さいことになったぞ…

その目は、はっきりそう物語っている。

しまった…しつこくしすぎたか

そう思ったが時すでに遅し。
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