あなたの願いを叶えましょう
それでも「ごめんねー黒澤くーん。よろしくー」と可愛いらしい笑顔で言われたら、仕方ないな、と思ってしまうのだから敵わない。

向かいで白米をかっ込む梁川さんを見ると思わず頬が緩む。

でも女としてはない、な。

可愛い生き物だとは思うけど、女性としての魅力は感じられない。全く。

こうゆう極端で激しい人とプライベートまで一緒にいると気が滅入るだろう。

俺には一人で充分だ。

そう、たった一人で… 。

「波留?」

不意に声をかけられる。

反射的に振り向くと、俺を散々振り回してきた男が目を大きく見開いている。

見慣れたその顔を、神田のとんかつ屋で見かけるとは思わなかった。
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