あなたの願いを叶えましょう
「おい!」

声を掛けられて我に返る。

「人の話し聞いてんのかよ」

ボケっとしている私に黒澤氏は少々苛立っているようだ。

「ごめん…なんか緊張しちゃって」

素直な気持ちが口をついて出た。

しまった。

これじゃ私が思いっきり手を繋いでる事を意識しているみたいじゃないか。

まあ…実際そうなんだけど。

黒澤氏は口の端をあげてニヤリと不敵な笑みを浮かべる。

「それは異業種交流会に向けての緊張?それともこのシュチュエーション?」

黒澤氏は繋いだ手に力を入れてギュッと握りしめ、私の顔を覗き込む。

「…たぶん、りょうほう」

私がボソリと呟くと、愉快そうにニヤニヤ笑っていた。

本当はこの男は悪趣味だ。
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