あなたの願いを叶えましょう
私達は一体何のために出席したのだろう。
そんな疑問を抱きつつ、ちらりと振り返ると、黒澤波留と梁川さんはまだ二人で話し込んでいる。
肩を寄せ合い親密な雰囲気だ。
別に…関係ないし…
モヤモヤが胸の中に一層広がっていく。
私はその理由に気づかないフリをして会議室を後にした。
****
「それは恋なんじゃない?」
「は?恋?」
私は目を見開いて聞き返す。
そのキラキラした響きの言葉とはあまりに縁遠くなり過ぎて、いまいちしっくり来ない。
今日は幼馴染の優奈が行きつけのクライミングジムに来ている。
優奈は三年前からボルダリングにハマり、以来このジムに時折足を運んでいるらしい。
「そそ。なんだかんだ言ったってイケメンだもんね、黒澤さん。おっさんだったら法廷で争うようなセクハラも彼なら許されちゃう、みたいな」
優奈は高さ4m程度のウォールに備え着けられたホールドと呼ばれる出っ張りを使って、ロープも着けず自分の手と足だけでひょいひょい登っていく。
そんな疑問を抱きつつ、ちらりと振り返ると、黒澤波留と梁川さんはまだ二人で話し込んでいる。
肩を寄せ合い親密な雰囲気だ。
別に…関係ないし…
モヤモヤが胸の中に一層広がっていく。
私はその理由に気づかないフリをして会議室を後にした。
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「それは恋なんじゃない?」
「は?恋?」
私は目を見開いて聞き返す。
そのキラキラした響きの言葉とはあまりに縁遠くなり過ぎて、いまいちしっくり来ない。
今日は幼馴染の優奈が行きつけのクライミングジムに来ている。
優奈は三年前からボルダリングにハマり、以来このジムに時折足を運んでいるらしい。
「そそ。なんだかんだ言ったってイケメンだもんね、黒澤さん。おっさんだったら法廷で争うようなセクハラも彼なら許されちゃう、みたいな」
優奈は高さ4m程度のウォールに備え着けられたホールドと呼ばれる出っ張りを使って、ロープも着けず自分の手と足だけでひょいひょい登っていく。