ばかって言う君が好き。

「それであの時は手紙の内容説明できなかったの?
私にまだ告げてなかったから。」
 こくんと彼はうなずいた。

「俺の口からだと何だって言えるし、倫子手紙見て。実際確認しないと不安だと思うし。」
 彼が手紙を手に取り、封を開いた。

「ううん、いい。」
 私は手に触れ、彼の動きを制した。

「直人のこと信じてるから、大丈夫。」

「倫子……。」

「ありがとう、説明してくれて。
私のために玄野さんを通して、お友達さんに相談までしてくれて、すごいうれしい。

本当ありがとう。直人、ありがとう。」
 私は彼がいつもするみたいに、くしゃっと笑った。

「あーもう。」
 彼が私をがばっと抱きしめる。

「怒っていんだよ?
なんだよ、それ!私の心配返してよ!って。」
 ふるふると私は首を振った。

「怒らないよ。そんなうれしいこと言われたら、誰だって怒る人いないよ。」
 ずずっと私は鼻をすする。

「私謝らないとなあ、玄野さんに。すっかり恋敵だと思ってたから。
直人、ありがとうございますって、今度伝えてね。」
 彼はハハハっと笑ったかと思うと、抱きしめる腕にまた力をこめた。

「……お前っていうやつは。」

「何?」
 彼が私に口づけを落とす。

「本当、一生かなわないや。」

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