圭哉くんは俺様且つ暴君。
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「お待ちどうさま。」
「わぁ〜!」
熱々らしいピザトースト。
ほこほこと湯気が立つそれを見ていると、自然とヨダレが出そうになる。
「いただきます…!
ん〜っ、やっぱり美味しいっ」
外はサクサクで、カリカリ。
なのに、中はふわふわで。
しかも、チーズは濃厚でよく伸びるし…トマトソースと程よく食感の残った玉ねぎやピーマンがジャストマッチングなう。
"いつも美味しそうに食べてくれるから、見てるこっちが気持ちいい"と、笑う誠也さんに、
いきなり食欲丸出しな自分が恥ずかしくなってきた。
「ところで、圭哉とはどう?」
「へ…っ?」
突然投げかけられた言葉に、トーストが気管に入りそうになるのを必死で回避して
「……上手くやってるのかなぁ〜と思ってね。」
誠也さんの言葉に、高速瞬きを披露する私は
ここで偽カノだって事を、この際 暴露しちゃおうかな?…なんて考えが頭をよぎって消えていった。
私が圭哉くんの、偽カノだって知ったら…誠也さんはなんて言うんだろう。