圭哉くんは俺様且つ暴君。
それなら、久しぶりに聞く圭哉くんの声にダメージを受けて鼻血を流すことも、
久しぶりに見る圭哉くんの顔にダメージを受けて鼻血を流すことも、
その他もろもろにダメージを受けて鼻血を流すこともないと思うんだ。
え?どんだけ鼻血流すんだよって?!
ほら、これは言葉のあやだよ。
実際 そんなに鼻血流してたら、血がいくらあっても足りない。
「……圭哉くん、」
スマホの着歴に残る圭哉くんの番号。
たった1か月前までは、傍にいるのが当たり前だったのに、どうしてこんなに遠くなってしまったんだろう。
押すことが出来ずに迷う通話ボタン。
たったボタン1つで繋がるのに、そのボタンが押せないんだからやってられない。