圭哉くんは俺様且つ暴君。
「…あ、」
でも、まだ目が覚めてないかもしれない。
『時期に目覚めるよ。』
そんな誠也さんの言葉を思い出して、スマホをテーブルの上へと置いた。
もう少し、時間を置いてかけよう。
…かけて、なんて言えばいいんだろ。
どんな風に伝えればいいんだろう。
『失せろ。』
圭哉くんに、最後に言われた言葉が私をまた臆病にする。電話したら、圭哉くんはなんて言うんだろう…とか、そもそも電話に出てくれるのかな?とか。
考えれば限りがないことばっかり考えて、
落ち込んで……
「やっぱり、やめようかな。」
辿り着くのは、ここ。
それなのに、私の中の奥深く…"圭哉くんのことが大事"って気持ちが『さっさと電話しちゃえ!』と私を急かす。
ドキドキと高まる鼓動。
少しだけクラクラするのは、緊張から?
時計を確認すれば、もう誠也さんとの電話を終えてから1時間近く経とうとしていた。