MIRACLE 雨の日の陽だまり~副社長との運命の再会~
「そんな娘でも幸せになってもらいたいんだ。親バカだと笑ってくれ」

「笑いませんよ。それが親心ってものでしょう?」

 なぜ日下さんの言葉を笑ったりできる? 子供の幸せを願うのが親だ。
 ……俺の親は、そうではなかったが。

「来人、うちの凛々子と結婚してくれないか?」

「……え……」

 顔には出さなかったが、さすがにこれには驚いた。

「会ったこともない娘と結婚してくれなんて滅茶苦茶だとわかってる。だけど来人なら、娘を安心して任せられると思ったんだ」

 日下さんが思い詰めたように言い募る。まるで俺に懇願でもするように。

「凛々子と結婚すれば、誰に遠慮することなく来人に会社を任せられるし……」

「……社長……」

「義理だが来人と親子になれる。家族になれるんだ」

 最後の言葉が、一番俺の胸に響いた。

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