MIRACLE 雨の日の陽だまり~副社長との運命の再会~
「君の右腕が治るまで待たなきゃいけないんだろうけど。……悪い。待てそうにない」

 彼はおもむろに立ち上がると、私をひょいっと横抱きに抱き上げる。
 ……お姫様抱っこだ。などと意識しているあいだに、彼は隣の寝室の扉を開けてベッドにゆっくりと私を降ろした。

「す、すみません。こっちの部屋もまだダンボールだらけで……」

「なにを今更」

 そんなことはどうでもいいとばかりにキスが再開される。
 激しいキスに翻弄され、私も目の前の彼しか見えなくなった。

「来人さん……」

「そうやって名を呼ばれるとたまらないな」

 彼の顔を下からじっと見つめると、いつもと違って余裕がないように見えた。
 だけどそんな彼はこれ以上なく色っぽくて。
 たとえもてあそばれているのだとしても、彼にならかまわないとすら思えてしまう。

 バカでもなんでもいい。彼に抱かれたい。
 私も彼を、手に入れたい。

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