MIRACLE 雨の日の陽だまり~副社長との運命の再会~
「“日の下”だから、会社の名前を“サンシャイン”にしたんだろ」

 窪田さんがそう教えてくれた。

「そうなんですか?!」

「……たぶんな。創業者は父親で、そいつは二代目らしいから」

 あぁ、なるほど。そうでなければ三十二歳という若さで副社長になどなれるはずがない。
 彼は父親の跡を継いで、いずれは大企業の社長になる人なのだろう。

「いいですよねぇ~、若きイケメン副社長。ひなたさん、絶対狙い目ですよ!」

「でも……もうここには来ないんじゃないかな。私たちとは違う世界の人だもん」

 いわゆる、お金持ちの令息なのだ。
 宝石を扱うように、ご両親から大切に育てられたに違いない。
 ほら、経歴のところにもアメリカへ留学経験有りと書いてある。
 帝王学を学ぶなど、小さいころから英才教育を受けてきたのだろう。
 そうやって立派な人間に育て上げられた人間と、一般庶民の私とでは最初から住む世界が違う。

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