MIRACLE 雨の日の陽だまり~副社長との運命の再会~
「でも、ハンカチ返しに来るって言ってたじゃないですか」

「……そうだけど」

「じゃあ、万が一来たら連絡先を聞いてくださいね!」

「万が一、ね。でも来ないと思うよ」

 渋々私が要求を受け入れると、萌奈ちゃんは満足そうににっこりと微笑んだ。
 連絡先を聞いても教えてもらえるとは限らないし、彼女は私になにを期待しているのだろう。

「こら、寺沢! あんまり梅宮をけしかけるなよ。本当にあの男とどうにかなったりしたら、さすがに棚野(たなの)が気の毒だ」

 窪田さんの言葉に、萌奈ちゃんも「それもそうですね~」などと言って同調する。

「アイツ、丹沢がいなくなってから梅宮にべったりだもんな。わかりやすいわ」

「ほんとに。ひなたさんはモテモテですよね」

 私はそれを聞き、即座にブンブンと手を振って否定した。

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