MIRACLE 雨の日の陽だまり~副社長との運命の再会~
 日下さんの誕生日に食事をしてから、気がつけば半月以上が経っていた。
 あれから彼とは一度も会っていない。
 やはり私と日下さんに縁などなかったのだ。連絡をする理由がないのだから。

「デザートバイキングって、どこの?」

「あのホテルよ!」

 樹里がニコニコしながら指を差した。
 その先には上品そうな茶色い建物がそびえたっている。

「ちょっとリッチな気分を味わえるでしょ?」

 ウキウキと楽しそうに言われたけれど、私は一瞬顔が引きつった。
 ……サンシャインホテルだ。

 たしかに超高級ホテルだから、庶民の私たちでもセレブになったような気分になれる。

 もしかしたら、日下さんもここにいるのだろうか。
 ……いや、いるはずがない。
 彼は副社長だ。自社ビルの副社長室で毎日仕事をしているに決まっている。

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