十九時、駅前
翌日。
やっぱり前回と同じ手順を踏んでお釣りと、
領収書を渡した。
片桐課長は領収書を確認すると、
また私のあたまを撫でた。
 

……それからも。

一、二週に一回、机の上にメモが載る。

毎回、呼び出されて片桐課長の奢りで食事。
会社が食品卸の会社だからか、
美味しいお店をたくさん知ってる。

話題も、
愚痴中心から
片桐課長がいままで行ったお店の話や、
共通の趣味が読書とわかってからは
本の話題に変わっていった。

次第に私は、食事のみを楽しむんじゃなくて、
片桐課長との食事が楽しみになっていた。
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