海で出会った彼に





「言えよ」

「え…?」

「聞いてやるから。」

上から言われて普通なら怒るところだけどなぜか彼には聞いてほしくなった。

「…実はね、私…学校でいつも一緒にいる4人がいるんだぁ…。」

「…」

私の話を聞いても無言。…けどかえってそっちの方が話しやすかった。

「いつも一緒にいるのに、全然楽しくなくて…笑っているはずなのに、なんか罪悪感あって…それでね…」

私の目から涙が出てきた。

「う、うぅ…」

堪えろ…。声を出すわけにはいかない。気付かれたくない…。暗いから声さえ出さなければ泣いてるってバレない。

ーパサッー

え…?……パーカー?もしかして…

「夜は寒いから、被っとけ」

「…ごめん…」

気付けれてたんだ…情けない…
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