遠回りして気付いた想い
「ねぇ、さっきの四人って?」

疑問に思ったことを口にした。

お兄ちゃんが、一瞬考えてから。

「あぁ、俺と由華と亜耶。それから、遥だ」

とこっちをチラッと見て言う。

残りは、遥さんなんだ。

「由華が、亜耶とショッピングしたいってさ」

由華さんが、私と?

「由華、妹が欲しかったみたいなんだよ」

由華さん、兄弟いたよね?

私が疑問に思ってたら。

「お兄さんと弟だから、妹はいないんだ」

お兄ちゃんが、答えてくれた。

そうだったんだ。

「だから、妹が出来るって、凄い喜んでるんだよ」

お兄ちゃんが、由華さんを思い出したかのように綻んでる。

私も由華さんの嬉しそうな顔が浮かんだ。

「ほら、着いたぞ。時間厳守な」

お兄ちゃんの言葉に。

「了解」

って、了承する。

「頑張って、勉強してこいよ」

う…。

お兄ちゃんが、ニコニコして言う。

「はーい。送ってくれてありがとう。行ってきます」

そう言って、車を降り、走って建物の中に入った。
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