遠回りして気付いた想い
教室に入って、席に着くと。

「おはよう、亜耶」

姫依ちゃんと瑠美ちゃんが寄ってきた。

「おはよう。昨日はごめんね。途中で帰っちゃって」

私が、そう謝ると。

「いいよ。亜耶の意外な一面が見れたから」

って、二人がニヤツいてる。



頭の中で?が飛び交う。

私、昨日何かやらかした?

「あれじゃあ、悠磨君入る隙ないね」

って、キャーってなってるし…。

えーっと…。

私が、半分パニクに陥ってると。

「おはよう、亜耶」

背後から、悠磨君の声。

「おはよう、悠磨君。昨日はごめん」

私が言うと。

「何の事だよ」

って、ぶっきらぼうに答える。

あれ?

何か、そっけない。

やっぱり、私何かしたんだ。

どうしよう。


「ほら、席に着け。授業、始めるぞ」

ちょうど、講師が入ってきて、そこで話が途切れた。

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