クールなCEOと社内政略結婚!?
「さっさと喰えよ」

 お母様に聞こえないくらいの小さな声で私にいうと、孝文はすごい速さで目の前の食事を片付け始めた。



「孝文のアルバムなんだけど、二階の奥の部屋に置いてあるから取ってきてちょうだい」
 
 そう言われた私と孝文が指定された二階の部屋の扉を開くと、なにか違和感を感じた。

 すでに灯りが煌々と照らされていて、なによりも大きなベッドの上にはバラの花びらがちりばめられている。

 先に一歩部屋に入った孝文につづいて、中に入った途端、扉が閉まる。それと同時に施錠の音が聞こえた。その音を聞いた孝文の表情が変わる。

 すぐに扉に飛びついて、ガチャガチャとしていたが「くそっ」と言って、髪をかき上げた。

「どうしたの?」

「閉じ込められた」

「え?」

「悪い。すっかり油断してた。この部屋俺が小さい頃使われていた、謹慎部屋だ」

 驚いて言葉が出ない。私は先ほど孝文がやったように扉に飛びつくとドアノブをガチャガチャ回した。

「無駄だ。ちなみに窓も全部強化ガラスになってるからな」

 強化ガラス……こんなところに監禁されるほど小さい頃の孝文はどんな悪戯をしたんだろう。
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