クールなCEOと社内政略結婚!?
彼が足を踏み入れた一瞬で、フロアの空気が変わった。誰もが注目しその一挙手一投足に注目していた。そんな彼と、デザイン部の隅っこで髪をふりみだして必死に仕事をしている私とが結婚しただなんてことが公になったら、いったいどうなるだろうか?
誰も信じないかもしれない。
一瞬そんな考えが頭によぎったが、社長が私に個人的に話かけたら……。
社内には彼に憧れている女子社員が山ほどいる。アシスタントの梨花ちゃんもその一人だ。
それに社内でこのまま仕事を続けていくにも困ったことが出てくるに違いない。そうなってはなんのために、意に添わない結婚をしたのかわからなくなってしまう。
「あの、そのことなんですが」
早く切り出さないと社長がコーヒーを飲み終えて会社へと向かってしまう。こんな大事な話をせずに、昨日眠りこけてしまった自分を少し呪いながら、提案をする。
「私たちのこと、内緒にしませんか?」
それまでずっと新聞に向けていた視線を私に向けた。
「どうして?」
「だって、いきなり『私たち結婚しました~』なんて変な話じゃないですか?」
「でも事実だ」
そんな身も蓋もない言い方しないでほしい。
誰も信じないかもしれない。
一瞬そんな考えが頭によぎったが、社長が私に個人的に話かけたら……。
社内には彼に憧れている女子社員が山ほどいる。アシスタントの梨花ちゃんもその一人だ。
それに社内でこのまま仕事を続けていくにも困ったことが出てくるに違いない。そうなってはなんのために、意に添わない結婚をしたのかわからなくなってしまう。
「あの、そのことなんですが」
早く切り出さないと社長がコーヒーを飲み終えて会社へと向かってしまう。こんな大事な話をせずに、昨日眠りこけてしまった自分を少し呪いながら、提案をする。
「私たちのこと、内緒にしませんか?」
それまでずっと新聞に向けていた視線を私に向けた。
「どうして?」
「だって、いきなり『私たち結婚しました~』なんて変な話じゃないですか?」
「でも事実だ」
そんな身も蓋もない言い方しないでほしい。