コクリバ 【完】
そうして毎日が過ぎていった。

初めの内こそ、会いたい会いたいと思っていたけど、だんだんと無事で帰ってきてくれれば、それだけでいいとさえ思うようになってきた。


季節は変わって、長い2学期も過ぎ、ユリ組の子供たちも運動会や発表会と幼いながらも一生懸命頑張っていた。


クリスマスの前々日、メールを送った。

『Happy Birthday 誠也』

初めて彼に言うことができた。


年が明けて、毎年恒例の初詣に幼稚園のみんなと出かけた。

思えば一年前の今日、あの人が駅前の広場で待っていた事から始まった。

あれからの一年、半分は会えてないけど……

そんな事実に肩を落としながら、神社でお守りを買った。

私は何もしてあげられないから、せめて神様に頼むしかない。


あの人が無事で帰ってきますように……


もうすぐ半年になる。
< 562 / 571 >

この作品をシェア

pagetop