真夜中のアリス

「…ふぅー、ほんと女王さまは人使い荒いんだからー…」

「うるさいんですよ、エースさん。あんたは黙ってわたしの言うことをただ聞いてりゃいいんです。
ウサギさんおかえりなさいー。」

人払いも済んで安心したかのように、元の崩した話し方になる女王。威厳のあるあの口調はどうやら、表向きのようだ。

「相変わらず二人共仲良しだねえ…」

言い合いを続ける二人。そんな光景を微笑ましくウサギは思い、笑う。

「ちょっと、こんなのと仲良しとか勝手に決めないでください。てかウサギさん、帰ってくるの遅いんですよ!」

「あ、あの…こんなのとかひどくない?」

エースの言葉に返答をせず、ウサギに対して頬を膨らまして女王は語る。
その姿はまるで、外見通りの可憐で幼き少女を彷彿させる。
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