真夜中のアリス
信じることをやめないで。
そう言った時、嘘のない笑顔で頷いてくれた
だからこそ、この事実をウサギは信じたくなかった。
「さっきも言ったじゃないですか。“闇が魅せる幻想に取り込まれてしまった”って。
アリスは甘い偽りの光…夢を手に取ってしまったんです」
「…」
「ウサギさん、いいですか?“闇夜”の日は文字通り闇の夜、つまり夜の暗闇をより色濃くする日の事。誰にでも心に抱える闇はある。闇夜の日は心の中に棲む闇と夜の闇が混ざりあって具現化しやすい日なんです
抱える闇が大きければ大きい程夜に同調しやすくなり、生身の人間をも飲み込んでしまうほど強力なものになる。」