真夜中のアリス
聞いてないそっちが悪い癖に、そう視線で訴えかけてみたが無駄な努力で終わりそうだ。
そしてようやく言葉を発する事を許されたようなので、口を開く。
「あのさぁ、だったらあたしが喋る前に遮るのやめてよ!とりあえず一言。悪いけど非常に!どうでもいい!大体さくら!スイレンの言う通りよ!あんたがひとつ大人になって、針鼠くんかなんだか知らないけど、その子の話をちゃんと聞いてあげれば、喧嘩になんてならなかった…」
言葉に出しながら、胸に突き刺さる嫌な感覚。
はっと気付かされ冴え渡る思考。
そう、吐いたその言葉は全て…自分に向けられたもの。
「…そうだ。あの日、あたしがもっと大人だったら、もっと信じていれば…。ちゃんと話を聞いて受け入れていれば…」