真夜中のアリス

糸が切れた人形のように、がくんと垂れる頭には双子の掌の暖かさが拡がる。
どうやら頭を撫でてくれているようである。

「どうしたの?アリスも針鼠くんと喧嘩したの?」

「アリスも固定観念に縛られたからこその仲違いだったの?」

けれど双子は興味津々といった様子で、目を輝かせながら紡がれる言葉を今か今かと待っている。
きっと今の自分の顔は真っ白か真っ青に近いだろう、指先だって震えは止まらないし冷たいし冷や汗だって頬を伝っているけれど双子はそんな事はお構い無しだと云わんばかり。

「…針鼠くんじゃないし、喧嘩したわけじゃないけどね。…まあ、固定観念って言えばそうなるのかな。あたしが子どもすぎたから…」
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