真夜中のアリス

なんだそんな事か”と云わんばかりに欠伸をする猫耳の知識者。その言葉に弾けるように、背後に振り向くと、ちょこんと白いウサギが寝そべっていた。

「え…?どういうこと…?」

「あなたって本当にただの動物にも心配されるような頼りない人だったんですね…。そりゃ、ウサギさんも慌てますね。」

今度は情けないと云わんばかりの溜め息。
“ウサギ”という言葉に過剰反応、直ぐ様視線を知識者に戻す。

「え…、あなた…黒いウサギの事知って…」

「ええ。ちょっとした知り合いです。それに、その白いウサギはあなたを探す為にわたしが遣わしたんですよ」

物腰柔らかな話し方だけれども、相変わらずの無愛想。機嫌がいいのか悪いのかの判別がつかない。
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