真夜中のアリス
「でもすぐ会えてよかったです、アリス。
あなたが変な歌を歌いながら迷ってくれてなかったらまだ見つからなかったかも」
そこでようやく見せた笑顔は、眩しいほど嫌みったらしかった。
「…わ、悪かったわね…。変な歌歌いながら迷ってしまって」
「いえいえとんでもない。独創的な持ち主で大変興味深かったです。
改めまして。はじめましてアリス。
わたしはレジーナ。身なりを見ればわかると思いますけど、猫です」
ちゃりんちゃりん としっぽの先にくくりついているりぼんと鈴が軽快に鳴る。
「猫です。って…自分で言う?」
「猫の他に何に見えるんでしょうかね。まさか象には見えないでしょうよ」