真夜中のアリス
「なんであたしの名前知って…」
「そりゃ知ってるよ。ずっとウサギさんと君の話をしていたんだから」
変わらずにこにこしながら語りかけている目の前の男。
「え、ウサギと?
あなたほんとに誰なの?
森にいた…双子のスイレンとは違うんでしょう?ちゃんとわかるように説明して!」
思わず大きくなる声に、周りも目を丸くするばかり。次に口を開いたのは、目前の男ではなくレジーナ。
「ったく…、あんたが来ると話がややこしくなるからだから嫌だったんですよ…。
混乱させてしまい申し訳ありません、アリス。このバカはエースさん。わたしのお世話係兼城の近衛兵です」
「バカってなんだよぅ!
寄り道ばっかしていつまでも帰ってこない女王様だって悪いじゃんか」