真夜中のアリス
一瞬空気が固まる。そして“やってしまった!”と云わんばかりに口を両掌で押さえて硬直を見せる。
じょ………
「女王様!?レジーナが女王様!?」
ふいと明後日の方向に視線を向けてあたしと視線を合わせようとしないレジーナに、あららと云わんばかりにティーカップに口をつけて優雅にお茶を楽しむナイトさん。
そんな時でさえ、薔薇は優しい薫りを乗せて宙を優雅に舞う。
あたしの雄叫びなんて何のその。秘密をバラされて気まずい空気に耐えられないといったように、ひたすら明後日の方向を向いて此方に視線を合わせないレジーナに、ただオロオロばかりしている従者らしいエースと呼ばれた人。
「まあ、エッちゃんもお茶、飲んでけよ」